中年の男性や高齢者を中心に、「加齢臭」つまり体のニオイを心配する方が増えているといいます。その原因やケアについて2回にわたって特集します。
●加齢臭の正体 ×××
加齢臭の正体を探るまえに、知っておきたいのが「皮脂」について。皮脂は皮膚の潤いを保ち、保護する役割を担っています。
加齢臭の原因となる物質ですが、皮脂を分泌する「皮脂腺」に含まれる「脂肪酸」が酸化することで発生します。名前を「ノネナール」といい、1999年に日本で発見されました。
●若い人が臭わない2つの理由
加齢臭が若い人にはない、中高年特有のニオイとされるのはどうしてでしょう?2つの理由がありました。
1つは、加齢臭の原因物質ノネナールの元となっている脂肪酸が、加齢により増加する性質をもつためです。
もう1つは、若い人の体では抗酸化作用が活発に働くためです。脂肪酸の酸化が抑えられ、ノネナールが発生しにくくなります。
●女性だって気になる!
ところで、男性のイメージが強い加齢臭ですが・・・ノネナールは、性別を問わず、40歳を過ぎた頃から増える傾向にあります。
一般的に、女性は男性よりも皮脂の分泌量が少なく、従ってノネナールの分泌量も控えめです。しかし、加齢臭が発生する仕組みは男女共通。皮脂の分泌が増える夏季など、注意して過ごしたいところです。
『加齢臭の原因』についてお届けしました。今回はここまで!来月は、ぜひ実践したい『加齢臭の対策』に迫ります。乞うご期待☆
監修:沼田光生先生
海風診療所(トレーフル・プリュス内)院長
医療法人仁徳会周南病院 理事長