近年注目されている「健康寿命」
介護を必要とせず、自立して日常生活を送れる期間を指す言葉です。
では、その健康寿命を引き下げる最大の要因をご存知でしょうか?
・・・それが、ロコモティブシンドローム、通称「ロコモ」です。
ロコモとは?
ロコモとは2007年より提唱され始めた、まだ新しい概念です。
運動器の障害により、立つ、歩くといった動作が困難になり、
要介護になるリスクが高い状態になることを意味します。
寝たきりの原因のうち、脳卒中などの脳血管障害や認知症よりも
多くの割合を占めているのが、この「ロコモ」です。
ロコモの原因
まず、加齢や運動不足による、骨・関節の病気があげられます。 変形性関節症*や骨粗しょう症がその代表例です。
また、脚の筋肉の衰えから誘発されることも非常に多いです。
歩くことが億劫になり、家に引きこもる・・・。
バランス感覚を崩して転倒、骨折する・・・。
そういった事態になる前に、対策を講じる必要があります。
*膝関節や股関節の軟骨がすり減り、痛みが生じる病気
自分でできる予防法
1. 関節の病気は積極的に治療する
すでに関節の病気がある方は治療しましょう。
最近の治療法はどんどん進化しているようです。
気になる方はかかりつけの医師にご相談ください。
2. 筋力を増やす(低下を防ぎましょう)
筋力の低下が心身の衰えに繋がります。ご自分でできる予防法を4つご紹介します。
予防法1 インターバル速歩
3分間ゆっくり歩き、その後3分間速く歩きます。
どちらも自分の思う「ゆっくり」と「速い」でかまいません。
1日合計30分、週4回以上実践します。
さらに!
運動したあとに「牛乳」を飲むことをおすすめします(65歳以上の方は200ccで十分です。若いはそれ以上でも可)。
牛乳は水分と若干の糖分があり、夏には熱中症対策にもなります。ただし、飲みすぎは肥満になるのでお気をつけください。
乳糖不耐症の方は牛乳は控え、豆乳をおすすめします。予防法2 スクワット
ゆっくりおしりを“落とす、上げる”を1日10回。
はじめは5回からでもOKです。必ず両手を椅子または机に置き、
無理せずご自分の体力に合わせてください。
予防法3 片足立ち
1日に左右1回ずつを3クール。
必ず手の届く範囲に手が置ける椅子や机を用意してください。目は開いたままで行います。
転倒予防、平衡感覚を養います。
予防法4 腕振り
両腕を大きく前後に振ります。
最近の研究で単純反復運動が血管内皮をやわらかくするはたらきがわかってきたそうです。
特に筋力の少ない、年配の痩せた女性はロコモになりやすいそうです。
今日から少しずつ「健康寿命」を延ばしていきましょう!