今から遡ること、2000年以上も前-時代は紀元前 夏
古代ギリシャ・ローマやアラブの疲れた兵士たちは体を癒す為、冬の間に貯蔵しておいた氷や雪を口にしていました。 それは、まさに士気を高め、肉体疲労を回復させる為の健康食品でしたが、いつしかそれは、乳、ワイン、蜜を加えて冷やして飲む嗜好品へと変化していきました。
あの暴君で有名なネロもアルプスから氷を運ばせ、そこに薔薇のエキスや果汁、蜂蜜などをブレンドして作った氷菓『ドルチェ・ ビータ』を愛飲していたようです。 当時のローマ将軍の文献には最古のアイスクリームのレシピと言われる氷菓のレシピが書かれています。
時は経ち、13~14世紀
「東方見聞録」で知られるマルコ・ポーロは中国で乳を凍らせたアイスミルクを味わいます。この製法はシルクロードを渡りイタリアへ伝えられ、北イタリア全土へ広がっていったようです。
その後、16世紀の半ばになると、冷却技術が発達しバリエーションも一気に広まります。そしてこれまでイタリアで食べられていたアイスクリーム(シャーベット状)は、1533年、メディチ家 カトリーヌが後のフランス王アンリ2世へ嫁入りしたことにより、 フランスへも伝わりました。カトリーヌは嫁入りに料理人やお菓子職人も引き連れましたが、そこにアイスクリーム職人もいたのでした。
パリではアイスクリーム専門店ができ、現在のアイスクリームの原型となるホイップクリームを凍らせた『グラス・ア・ラ・シンティ』 や卵を使った『フロマージュ・グラス』などが生み出されました。
アイスクリーム アメリカへ
18世紀ごろになり、ようやく新大陸アメリカにアイスクリームが上陸。当時はもちろん贅沢品です。庶民はなかなか食べられません。 ところが1846年のある日・・・
無名の主婦ナンシー・ジョンソンはなんと手回しアイスクリーム フリーザーを発明。これがきっかけとなり、アメリカの家庭で アイスクリームが広まりました。
(参考)『アイスクリーム図鑑』社団法人 日本アイスクリーム協会
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手作り2色アイスクリームレシピ(バニラ・チョコ)