私たち人間の味方!乳酸菌を知ろう

乳酸菌って何だろう?
体にやさしいとされ、ヨーグルトなどに含まれる、とても身近な存在。
それなのに、具体的に説明するのは意外と難しい・・・。
今回はそんな乳酸菌についてのお話をお届けします。

●乳酸菌ってどんな菌?

地球上にはたくさんの細菌類が存在し、あらゆる働きをしています。そのなかで 〈 糖類を分解して乳酸をつくりだす 〉 細菌の総称が乳酸菌です。その数は、現時点で250種類以上に及びます。

●食品に働く乳酸菌のチカラとは?

乳酸菌は人間の食生活と深い関わりのある菌です。
乳酸菌が食品に働きかける、つまり 〈 糖類を分解して乳酸をつくりだす 〉 ことを「乳酸発酵」といいますが、この乳酸発酵が起こることで、食品に3つのよい変化が生じます。

[1] 食品の保存性が高まる
[2] 食品に独特の風味が生まれ、旨みやコクが増す
[3] 食品成分が体に消化吸収されやすくなる

ヨーグルトやチーズといった乳製品、キムチや味噌、醤油といった発酵食品を思い浮かべてみましょう。身近にある食品が、この乳酸発酵のチカラを受けていることがわかります。

さらに、人間の腸内に棲んでいる乳酸菌自身は、「善玉菌」として、人間の体にプラスの働きをもたらします。

●「善玉菌」グループ所属の乳酸菌

腸内人間の腸内には約200種類もの細菌が棲みついており、その数は約100兆個ともいわれます。それらは「善玉菌」「悪玉菌」「日和見(ひよりみ)菌」の3つのグループに大別され、常に勢力争いをしています。

「悪玉菌」グループは、ストレスや加齢、さらには食生活の乱れや抗生物質の投与などをきっかけに力を増します。すると腸内の健康状態が乱れ、生活習慣病の原因になりかねません。また、普段はおとなしい「日和見菌」も、悪玉菌が優勢の状態では、有害な作用を及ぼすことがあるので注意が必要です。

そこで、健康維持のために重要になるのが、乳酸菌やビフィズス菌といった「善玉菌」グループです。これらは不調に負けない丈夫な体づくりを応援してくれる存在です。身体環境の改善をサポートし、朝からスッキリできるよう働きかけてくれます。つまり、腸内を「善玉菌」グループ優勢にすることが、健康維持に結びつくということです。


◆Pick up!  ビフィズス菌は乳酸菌に含まれる?含まれない??

どちらも「善玉菌」グループの一種で、内側から体の調子を整える働きは共通です。しかし、厳密には、ビフィズス菌と乳酸菌は別物とされています。

乳酸菌の定義のひとつに「糖類を分解してつくる代謝物の50%以上が乳酸であること」があげられます。乳酸以外にも酢酸をつくりだすビフィズス菌は、その定義を満たさないためです。

ただし、働きが似ていることから、ビフィズス菌は乳酸菌の仲間として扱われることが多いようです。
善玉菌グループ


まだまだ奥が深い乳酸菌・・・この続きは来月に!効果的に体に摂り込むヒントや、「死菌」と呼ばれる乳酸菌の健康効果についてご紹介する予定です。どうぞお楽しみに。

投稿者:

めいらく調査隊

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